パール Part1  → 美 や 健康のこと

「 パール 」 と 耳にすると ジュエリーの イメージが 浮かんできますが、実は 装飾 以外の点でも 色々とあります。


 人間は 地上で 生きるものの中で 唯一 「死」 に対し 恐怖を 覚える生物である。とは 世界的ベストセラーであり

また 知名度も高い 「聖書」 で 言われていることですが、確かに その通りなのは 人間に生まれたなら 誰しも 感じる事です。

聖書に精通しているわけではないので 詳細は語れませんが、聖書的に 罪を犯し 永遠の命を 失ってしまった 最初の人間の

子孫である 私達は 生まれ落ち 産声を上げた瞬間から、いつかは 必ず来る 死に向かって 歩き始めているわけです。

人類は進化論ではなく 最初から 人間として作られた、そして 聖書で言われる 「 永遠に生きる見込みを持って造られた 」

からこそ、死にたくない。 という 思いが 人間の中には 強く残っているのでしょうね。 個人的には 納得のいく話です。

この節に 関しては 人により 受け止め方が 変わり 賛否両論ではありますが、長生きしたいという願いには 通ずる話です。

健康に対する意識は 昨今、若年令層にも幅広く 浸透してきており 空前の健康ブームなのは 皆様も 御存知の事でしょう。

体を鍛え、サプリメントや プロテイン等を 含む 健康食品を 積極的に 食事に取り入れている方も 珍しくなく 天然素材の

もたらす 高い効能には 注目も高い。 深海鮫の 生肝油など 高額なものから 竹墨 ・ 米糠なども 注目されていますね。


 前置きが 長くなりました。 ようやく 本題に 入ります (笑)

長生きしたい、出来る限り 元気でいたい・・ この願いを 叶えるためには、健康な体が 求められます。ということで Part1 では

【 健康 】 という点で、真珠を 調べてみたいと 思います。 さて、皆様は 真珠パウダー を、御存知でしょうか?

真珠パウダーって 「 真珠を 磨り潰して粉にしたもの? 」 と 思われるでしょうが、その通り 真珠を 微粒にしたものになります。

その歴史は とても古く、また 効能も 素晴らしいとされており、歴史を さかのぼる事 2000年以上は前であるとみられます。

古代エジプト時代には 美の象徴とされる クレオパトラが 美しさを 保つ為に ワインや 酢に 真珠パウダーを 溶かして飲んだり

また 中国では 楊貴妃 ・ 皇太后も 美肌を保つ為、真珠パウダーを 酢に溶かして 飲んでいた記述が 確認されています。

と 例に出るのは 他国ばかりで、日本ではどうなの?と 気になるところですが、勿論、日本でも 日本書紀 ・ 古事記の中で

真珠に まつわる記述が 確認されています。食用として用いたかについては 不明ながら、弥生時代末の 邪馬台国があったと

される頃の事を 記した部分に、真珠のことを 「 白玉 」 として 記述されていることが わかっています。

日本の 弥生時代に存在した クレオパトラ、奈良時代に 存在した楊貴妃、世界三大美女に入る2人が 当時 美容のために

飲用していたと 聞けば 女性としては 耳が大きくなりますね。だけど、あまりに 遠い歴史の人物ゆえ ピンとこないのも事実。

で 現代、明らかになっている部分に 着目していくと・・


 まず 真珠パウダーには 高い抗酸化作用があり 運動後、活性酸素が溜まった 体内の疲労回復に 非常に有効。 加えて

真珠淡白質 「コンキリオン」 という 成分も 含まれます。コンキリオンは 10種類以上の アミノ酸で 構成されており

グリシン ・ アスパラギン酸等を 多く含み、抗酸化作用の他、保湿効果や 細胞活性効果が 高い点も 確認されています。

そのため 一部化粧品には 美容成分として配合され、美容の点で 中国 ・ 香港では 真珠パウダーを 好む人も多いらしい。

また コンキリオン以外に カルシウム ・ 鉄分 ・ 亜鉛 ・ 銅 と 真珠パウダーには 真珠の持つ 天然ミネラルが含まれており

健康 ・ 美容面を 考えると、外 ・ 内面共に 若々しさ維持の為の 生理活性が 期待できる 申し分のない 逸品といえます。

良い所ばかりの 真珠パウダーですが、産地は 「江蘇省 太湖産」 のものが 最高級とされているようで、太湖という湖で

養殖された 真珠をパウダーにしたものは、他産地のものと 比べ 3倍以上の 有効成分 ・ 吸収率があるとされています。

抗酸化成分や 豊かな アミノ酸を 人体に 取り入れやすいのが 特徴らしく、名前は 「 珍珠末 」 といいます。

大湖で 養殖されている貝は 主に カラスガイ のようです。 淡水パールと 海水パールでは また違いがあるのでしょうか。


 この真珠パウダーですが、中国では 明朝時代に 著された 薬物書内に 真珠パウダーの 優れた 生薬としての 記述が

認められており、薬品の 一成分としても 着目されていました。イオン化されていることから 胃に含まれる 有機酸に

溶けやすいため 効率よく 体内に 吸収することが 可能なのだそうです。 上記にも ある通り 医療的な 有効元素が含まれ

抗酸化作用が 大変 高いことからも 病気になりにくい 体作りをすることが 出来るというわけです。

その他の メリットとしては、真珠成分全体の8割以上を占める、炭酸カルシウム効果により、古来より ヒーリング(癒し)効果

もあるとされていたようです。 豊富な カルシウムの働きが イライラも 解消してくれるなんて 良い事ばかりじゃないですか (笑)

真珠パウダーの形状は 粉末ですから 料理 や 飲料にも活用しやすいので 機会があったら 是非 トライしてみてください。

健康で 元気いっぱい! これだけで 生きる幸せを 半分は 手にしているものですよね。


  パール Part2  → 貝殻ごとに違う パールの特徴

さて、Part1 では、パールの効能や、人体と パールの相性的な 内容でしたが、今回は パールの種類を 簡単にまとめました。

こういう種類を まとめる場合、効能云々ではなく、ジュエリーという視点で 見る事が多いのですが 周辺に 売られている

パールジュエリーも 種類は様々のため、関心を持って 見てみると 結構楽しいものです。 安価なものだから お粗末というわけ

ではなく TPО で 使い分け、カジュアルなシーン、或いは 高貴なシーンに 合わせ 選べるので 集める 楽しみもあります。


 まず 【 ジュエリー 】 という視点で、パールを見た時、鉱物系の宝石と 大きく 異なる点としては

パールは 人の手で 研磨されることなく 採取した そのままの姿である という 特徴が あげられます。

鉱石の場合、採掘時は 不純物も 相当ありますから 分離して研磨後、魅惑的なカットを施して 初めて 美しく見せる事が

出来ます。 研究された 近代的なカットで、うっとりする輝きも また素晴らしいものですが、パールの場合は そんな必要も

ないわけです。 採取した時点で 既に 完成されているもの。ある意味、非常に 完成度が 高い、海洋の芸術ということです。

生体鉱物 ( バイオミネラル ) とも言われ、月の雫 ・ 人魚の涙 そんな風に 形容されるのも 納得が出来ます。


 さて、そんな美しいパールたち。 色々な種類が 存在し、貝パールや本真珠、マベパール・・と種類は結構な数に上ります。

貝パール? パールって、そもそも 貝から採れるものなんでしょ? 本真珠? まず本真珠って何?って 思いますよね。

花珠とか 言われているものもあるし?と 考えてしまいます。 一体、何が 違うのか。

本真珠の定義として、昔は 鮑の中で作られた真珠のことを 指していました。 が、後に 阿古屋貝の中で 作られた真珠も

そう呼称するようになったとのことで 鮑玉 ・ 阿古屋玉 のことを 総称したものが 「 本真珠 」 と呼ばれるものになります。

極端に言えば、模造品以外の 生貝の中から 採れたものは 「 本真珠 」 と 分類されます。 「本」 という 言葉がつくことから

「 養殖じゃない、阿古屋玉 = 本真珠 」 と 思い込んでいた私は、認識を 改めました(苦笑) では、市場で 良く見かける

花珠って何? となりますが、これは 阿古屋真珠 の中でも 非常に 高品質なものにのみ 与えられる 呼称になります。

とても 希少性が高く、出現率 も 低いため、花珠の 呼称で 世に出回るものは、高額なものが 多いということになります。

本真珠、花珠については 納得ですが、他にも色々あって 謎だらけなので、一挙羅列してみることに・・



 【 種類 A 】 阿古屋真珠 ・ 南洋真珠 ・ 黒蝶真珠 ・ マベ真珠 ・ あこやケシ ・ 淡水真珠 ・ 貝パール

 【 種類 B 】 コンクパール ・ メロパール ・ アバロニパール(鮑) ・ その他貝から産するパール



上の分類を見てもらうと A と B で分れています。真珠に詳しい方、知識のある方は もう ピンときて いらっしゃるでしょう。

この分類は 【B】天然のみでしかなりえないもの【A】養殖でもなりえるもの という グループで 分別しています。

では、まず 【B】 の天然物、養殖が 出来ないタイプの パールから、まとめていきたいと 思います。


【 コンクパール・メロパール etc 】

コンクパールについては 以前 触れた通り、まず養殖が 不可能な真珠です ( メニュー内 ・ コンクパールページを 参照 )

また 同定義で作られる メロパール ( ハルカゼヤシ貝から産出 ) や ホースコンクパール ( ダイオウイトマキボラから産出 )

などもあり、これらの 巻貝類から出るものは 火焔模様が、パールの表面に 現れる稀種として 大変な珍品とされています。


【 アバロニパール 】

アバロニパールは ( アワビの仲間から産出 ) される 真珠の事です。

色は 非常に美しく深いグリーンの 光沢を持つものなど、その美しさに溜息が出ます。 聞き慣れない名前の パールです。

形は 不定形で 球体の物は 極稀だそうです。 基本的には 個性的な形をしているものが 大多数なのだそうです。

コンクパールほどとは 言いませんが 産出率は低いようで、その価値もそれなりに 高いものになっていると 思われます。



 さて 天然パールの話に 続き、どちらかといえば 身近なタイプの 養殖出来るパールについて 触れます。



【 阿古屋真珠 】

まず パールといえば 代表選手は 阿古屋真珠。 和珠 とも呼ばれている 日本が代表する 清楚なイメージの 真珠ですね。

殻の大きさは 手のひら程度で 大粒の産出は 珍しいとされますが ( 2〜10mm 程 ) パールと聞けば ピンとくる 真珠です。

一般的に色は アイボリーホワイト ・ ピンク などが 多いですが、中には 紫がかった グレーや ゴールドなどもあります。

また 仄かな青みが 美しいブルーの 阿古屋真珠は 真多麻(まだま)と 呼ばれ 大変人気が高い 真珠です。美しい・・

が、地球温暖化が大きく影響し、昨今では 阿古屋貝が 上手く育たず 日本産の 阿古屋貝は 激減しているようです。


【 南洋真珠 】 

阿古屋真珠と 比較すると 色は銀白色で 爽やかな印象。 これは 白蝶貝から産出される真珠です。( 標本貝画像あり )

養殖産地は オーストラリア ・ フィリピンなど 他数国で 養殖されています。オーストラリア産は 真珠が青みがかる傾向が強く

フィリピン産のものは クリームがかる傾向が見られるとの事。 産地により 違うのも不思議、海水の質によるのでしょうか。


【 黒蝶真珠 】 

黒蝶貝から 産出される、黒に近い 濃い緑色の真珠のこと。 黒蝶貝は 標本があるので 参照画像があります。

中でも ピーコックグリーン と 呼ばれる色の真珠は 大変人気があります。 大抵は 天然のようですが 中には 普通の真珠を

染色し黒くした物もあるらしく、それらを ニセ物 と 判別するのは 難しいようです。


【 マベ真珠 】

マベ貝から 産出される 半球型の真珠のことです。レインボーの光りが、とても美しい

真珠。最近は 極稀に 球体の真珠も 採れる事があるそうです。 マベ真珠といえば

半円真珠という認識が 強いので 球体で 採れるとしたら、どれだけ大きな真珠か

想像に難しく、価格も かなりのものになることでしょう。ちなみに 人間が手を施すこと

なく 丸みを帯びた ハート型の 半円真珠が 採れる事も 割とあるのだそうです。

海中で 起こる事には不思議がいっぱい、海洋の神秘たるや 偉大です。右画像は

スタンダードな ドロップ型の マベパール。 優しい色合いで 人気の高い真珠です。



【 けし真珠 ・ 阿古屋けし 】

けし? ナニそれ? と思いますが、けしパールという 真珠も存在します。 由来までは 調べてませんが 芥子の実のように

小さいという意味かと思われます。もし 「 阿古屋けし 」 と言われたら、それは 阿古屋貝から 採れた けしパールのことです。

貝の生殖巣の中に出来、核を 持たないので 真円にならず、サイズも小さい。 淡銀色の不定形な 可愛いパールたちです。


 ≪ 豆知識 ≫  パール養殖時、阿古屋貝の 外陰膜と一緒に 核を入れますが、その時、外陰膜の破片が 砂などと

一緒に 貝の中に入ると、この 阿古屋けし が出来るそうで、パールを 取り出すときに 一緒に 見つかるのだそうです。

昔は 沢山見られた 阿古屋けし ですが、最近の養殖事情により 美しいものは 減ってきているのだそうです。


【 淡水真珠 】

今までは 海水で育つ パールに触れてきましたが、名の如し、淡水で 育つパールもあります。

淡水で 生育する カラス貝 ・ イケチョウ貝 を 母体として養殖され、産出される パールの事です。

また、養殖時に 外陰膜しか入れず 核がないため 真円には育たず ドロップ型などの 不定形な形に 育つものが 多いです。

色もまた 多彩で ホワイト ・ オレンジ ・ ワイン など 様々あり、 お土産屋さんなどで 二連の ロングネックレスとして

手に取りやすい価格で 販売されているものが 多く見られます。淡いカラフルな 不定形の 小粒真珠たちをみたら 淡水パール

かなと思って良さそうです。 絶世の美女たちが パウダーにして 飲んでいたのは、この パールになるでしょうか?


【 貝パール 】

最後になりました、貝パールです。養殖真珠の核に 使われている 天然の貝殻を削り、球状に 加工した貝核に パール塗料

を 塗って 作った 「 模造真珠 」 になります。 はい、ニセモノです。 これは、本真珠の 定義から 外れたものになります。

別名で、 イミテーション ・ パール や シェル ・ パール ( 貝殻が 原資のため ) と 呼ばれることもあります。

「 貝パール = 淡水パール 」 と、またしても 勝手に 思いこんでいたワタシ・・(苦笑) 切ない 溜息が 出ました(笑)



それにしても。 調べてみると、身近で 耳にするパールの種類としては、これだけのものがあるんですね、すごいなぁ。

他にも まだあるかもしれないですが、ある程度 知名度のある パールについて触れました。次回で パール特集も終了です。

次は グレードについて 浅く広く(笑) その他、真珠についてのイロイロに 触れてみたいと 思っています。


  パール Part3  → パールを 取り巻く イロイロ

集中パール更新も 今回が最後になります。 が、これだけ 浅く広く(笑) 触れているにも 関わらずパールの情報って

結構あるのだな、と シミジミ思いました。もっと色々 ディープなネタも 沢山あるのでしょうが、それを追い出したら

収拾がつかなくなりそうなので 素人的見解で 済む程度にしておこうと 思います(笑)


 Part3 は 真珠について ジャンルに捕らわれず 気になった点を あげてみました。

覚書風に まとめて書いているので 関連付けで タイトル以外の情報も 出てきますが、ご愛嬌ということで(笑)


【 花珠 】

Part2 で 真珠の種類についてまとめましたが、では イザ購入しようと WEB等で 見てみると、目にする 名前があります。

皆様も 目にしたことが きっとあるでしょうし 色々な場所で 普通に使用されています。 そう 花珠 です。

正直、知識に 乏しかったワタシは、この花珠を 真珠の種類だと 勘違いしていた時期がありました(苦笑)

花珠 とは 阿古屋真珠の GEMグレード に 匹敵する品質の真珠のことで、厳しい審査を 潜り抜けた真珠たちに

つけられる 高グレードであることを証明する 呼び名です。( GEM:完品・高品質に対してつけられる最高ランクのこと )

当然、そのグレード ( 色 ・ 艶 ・ 巻き ・ 傷の有無 ・ サイズ ) により、ランクが分けられ、価格にも関わってきます。

とはいえ 阿古屋真珠の 高グレード版です、と詳細をつけている広告や 店舗も少ないので 知らない方は 知らないようです。

更新しているワタシが、まさに ソレでしたしネ(笑)


【 真珠のランク ・ グレード 】

最近は 花珠 という言葉もポピュラーになりつつありますが、この花珠の価値が 一般的に 認められて日は浅いようです。

パールの鑑定というのは あくまで業者の肉眼で 行われているため、高グレードである 花珠 と 銘打つにしても 鑑定時の

基準を、素人である消費者に 明確に表すのが 難しかったため、今までポピュラーに 出来なかったようです。

花珠という 言葉自体は 昔からあったようですが、業者間でのみ 用いられていたようで 一般的ではなかったんですね。

それが 最近になって、真珠鑑別機関が出来たことから 肉眼のみならず、科学的にも 品質証明することが 可能になったため

花珠ランクとみなされる 真珠に対し、厳正な審査が 行われた事を 正式に 証明 出来るようになったのだそうです。

結果、高グレードには 花珠 鑑別書を オーナーに提示 出来るようになりました。 「 花珠 」 が最高とされ、ワンランク落ちた

「 準 ・ 花珠 」 と つけられるものもあるようです。


 真珠鑑定時に 重要視される点として 真珠の形 ・ 照り ・ 色 ・ 傷の有無 ・ 巻きの薄い厚い ・ サイズ があります。

9mm を超えると グンと値が上がり 真珠層を形成する結晶構造が 規則正しくあればあるほど、美しい光沢が出るようです。

花珠認定されるとなれば、これら条件を 満たしている事になります。 ただし 真珠は人造ではなく 海洋の 神秘的な産物。

養殖であれ 何であれ 貝殻と同様に、キズや へこみなどがあっても 当然。 むしろ、その方が 信憑性があるとも 言えます。

だからこそ 与えられた環境の中で 完璧な姿に育った 花珠の価値や 価格は 高いわけですよね。

とはいえ、花珠グレードの判断に関しては 鑑定機関により異なるのも事実だそうで 花珠と判定するにはこうだ! といった

規定はないというのも、また事実(苦笑) 消費者的には そのヘンはっきりしてよ! というところですね。

また 巻きに関しては 薄すぎると、その他の 条件的に悪くなくても 販売出来ないとされる店舗さんもあるらしいです。

その基準が 販売店 個々に決められるものなのかは 調べていませんが 色々と 決まりはありそうですね。


【 養殖における困りごと 】

昨今、騒がれている地球温暖化・・ 多方面にかけ、多大な影響を 及ぼし始めているのは ご存知の方も多いと 思います。

真珠業界も 温暖化によるダメージを受けつつあるそうで、真珠の母貝である 阿古屋貝が 水温の上昇や、その影響からくる

水質の悪化などにより 上手く 生育する事が 出来なくなり、相場として 激減しているのだそうです。

 また 養殖業が 盛んになった事から、天然の強い阿古屋貝が 激減。養殖の 阿古屋貝の劣化? により 貝自体の寿命が

短くなったばかりでなく、真珠の グレードも 下がりつつあるというのが 1つの問題点として上げられているようです。

昔の 阿古屋貝の寿命は 10年以上とされていたようですが 最近の傾向は、7〜8年程度まで 短くなっているようです。

養殖期間が 昔より短くなった事も 原因の 1つとして上げられており、その結果 30年前の花珠 と 現在の花珠 とでは

明らかに 品質が 違ってきているようです。 真珠業界では 「花珠入札会」 という 催しが、春と秋に 行われているそうですが

現在、昔のような 秀品の花珠は殆どなく、昔の 「 準・花珠 」 ランクのものが、現在の花珠と されているのかもしれません。

この辺りも 一律の鑑定基準がない為、花珠が 少なくなったことから 儲け主義で基準よりも、やや下の真珠を 花珠ランクに

引き上げ、 販売している業者さんもいるらしいです。 決して 養殖が 悪いわけではないのでしょうが 利益を目当てに 量産し

品質無視の環境で 育てられた事で、このような " 差 " が 明確に 出ていることを知ると、やはり 自然の中で鍛えぬかれ

作り上げられるものには 敵わない、改めて 海洋は偉大なのだと 思わざるを得ませんね。


【 真珠の手入れ 】

真珠の ジュエリーと言えば ネックレス・イヤリング・ピアス・リング 等々、その種類 ・ 大きさを 活かしたものが

沢山 販売されていますが 大事に使っていても、やはり 使用すれば 当然 汚れがついてしまいます。

真珠の成分は パール1で 触れていますが 炭酸カルシウムや コンキリオンの 薄膜で 規則正しく結晶が 形成されています。

そのため 汗や 汚れで 酸化すると 真珠表面を 形成している カルシウム膜が 溶けてしまい、品質劣化に 繋がります。

汚れたら 水でサッと流し 専用布や 柔らかい布で 一つ一つ、綺麗に 拭いてからしまう事は 綺麗に保つためには 大切です。

汗、柑橘系の液体や 酢など、そのまま放置したりすると 変色の危険性もあるので 要注意です。

またネックレスでも 数珠繋がりになっているタイプのものは 2〜3年に 一度は 糸を変えたほうが 良いみたいです。

手入れが終わったら 湿気の少ない 暗所にしまっておきましょう。


【 本物 ・ 偽物 】

鑑定眼を持つ プロの方であれば いざ知らず、一般的な消費者は 見分ける目 を 持ち合わせていない事の方が 多いです。

市場で売られている 真珠の アクセサリーを ヒョイと 出されて本物かどうか当てろ。と 言われたら 自信のない方の方が

圧倒的に 多いでしょう。ということで 偽物に騙されない為の 見分け方があります。 真珠を鑑定する項目に 巻き があると

グレードのところで 触れていますが 巻きがある ということは 当然、真珠が成長しながら、巻いていく跡が 表面に

残っているということになります。 本物の真珠の表面を ルーペで見ると 人の指の 指紋のような雰囲気の筋目が 見えます。

それが本物の証なのだそうです。プラスチック模造のパールなどには、この独特の筋目がないので 一発で偽とわかるようです。

 別の方法としては 真珠同士をすり合わせてみる、というのもあるようですが 素人が迂闊にやれば 折角の真珠にキズを

つけかねないということから 推奨される方法ではないようですが、見分ける 一つの手段としてあるみたいですね。


  実は甲殻類

今回は フジツボのお話です。 貝類の話ではないですが、海つながりの 近い関係にあるということで 取り上げます。

フジツボといえば タイドプールや 岩に 広範囲に ヘバりついているのを 見たことがある方も いらっしゃると思います。

ゴツゴツと 硬質の殻 ・ グロテスクな雰囲気。見た目も黒かったり 赤みがかっていたり 茶色がかっていたりで 岩場にありがちな

貝の仲間と 思う方もいらっしゃるかもですが 実は 甲殻類に 属します。甲殻類といえば 海老 ・ 蟹ですが、共に 美味とされ

比較的 高価な人気食材です。で・・フジツボ?? となるワケですが(笑) 実はコレ、知る人ぞ知る 珍味だったりします。

見た感じ、とても美味しそうには 見えないですが 何と 1キロあたり 5千円前後の値がつくこともある 食材なのです。

関東では 馴染みがないですが 東北では 普通に食べられてますし 関東でも 高級料亭などで、お目にかかれると思います。

その中でも 「 ミネフジツボ 」 は 東北方面 (青森県など) では 養殖もされているほどで 塩茹でにして食べると 大変美味。

具体的な食感は 海老のプリプリ感と 蟹の風味を併せ持った感じでしょうか。 下手に 色々せず 塩茹でや 粗汁など味噌汁

にして食べると 磯の香りが 口の中いっぱいに広がります。メイン食材には 向かないものの 酒のアテには 本当に最高です。

フジツボの塩茹でが 日本酒と共に サラリと食卓に出てきたら 「食通」 だなぁ、と 個人的に思うくらい 美味です。


が、養殖されているという 上の記述から 察しの良い方はもう、お分かりと思いますが 人気の上昇と共に 大量捕獲されてから

残念なことに 希少な存在に なりつつあるため 最近は 岩場などで、その姿を 見かけることは 少なくなってきています。

参考として出した キロ辺りの価格を見ても、それが 証明されてますね。また似たようなもので カメノテ というものもあります。

同じく 甲殻類の ミョウガガイ科に 属していますが、これもまた 塩茹でにすると最高です。 本当の亀の手ではないですが

殻の ザリザリした雰囲気や 色が 亀の手をイメージさせるのでしょう。塩茹で・味噌汁・酒蒸し等が オススメで フジツボに比べ

貝の風味が やや強い傾向です。西日本では 割と 食されているようですが 価格的には、高いほうにあると思います。


それにしても 人は いや、フジツボは 見かけによらないといいますか。日本に限らず イタリア ・ スペイン でも 珍重される

食材の1つです。 参考までに 食用に 出来る種の 簡単な分類は、以下の通りです。


【ミネフジツボ】 節足動物門 / 甲殻綱 / 無柄目 / フジツボ目 / フジツボ科

【クロフジツボ】 節足動物門 / 甲殻綱 / 無柄目 / フジツボ亜目 / クロフジツボ科

【 カメノテ 】  節足動物門 / 甲殻綱 / 有柄目 / ミョウガガイ科



となります。

フジツボの 性質的なことに 少し 触れると、雌雄同体で、ご近所さんと 交尾をするのだそう。 岩固着生活だし 納得です。


  干し貝柱

「干貝柱」 というと高価なイメージの食材ですがイメージを

裏切ることなく、れっきとした 高級食材です・・(苦笑)

中華料理の本場、中国では ※ 四大珍味 の1つとして

( ※ 干貝 ・ 干鮑 ・ 鱶鰭 ・ 干海鼠 )

高級料理には 欠かせない食材と 珍重されています。

乾燥小柱は スーパーでも 比較的 見る事が出来ますが

大粒になると 専門店以外では 中々お目にかかれず・・

北海道・東北の物産展などで見る事が出来るでしょうか。

粒が大きければ大きいほど当然、価格も跳ね上がります。

また 粒の大きさも 様々ですが 3cm以上の 大物は 最近は 見られなくなってきたようで 大粒の貝柱は 貴重なようです。

画像の左側のサイズがまさに、その大粒タイプのものです。 右側は最近、見かける事が多いサイズの貝柱になりますが

左クラスのサイズまで 育てなくなっているのか、小売店の方の話では ここ数年は 出てこないとのことでした。

 産地も 中国産のものもあれば 東北 ・ 北海道産の国産ものもあります。生の帆立貝にはない 旨みが 凝縮されており

秋〜冬にかけては 乾燥貝柱など 乾物を使用した料理が 美味しくなり始めることもあり、使用率が 高くなってきますね。

そんな貝柱ですが 高級とはいえ 「乾物」 だけに、その保存方法など 知ってるようで 意外に知らない事が 多いのも事実。

折角なので 干し貝柱のアレコレを、いくつかの文献 ・ WEBサイトを 調べながら、少し まとめてみることにしました。


【 干し貝柱の選び方 】

コロコロ ころもしい貝柱たち・・美味しいものを 選ぶポイントは 貝柱に 透明感のある 明るい鼈甲色のものが良いそうです。

上の画像の色を 参照していただけたら 良いかと思います。


【 乾燥させるメリット 】

「コハク酸」 の部分でも 貝に 栄養素が豊富なことは 少し触れていますが、それは 生の貝の成分 を 指しています。

いくつか文献を 見ていると煮た後、太陽光で 干す事により 貝自体に含まれている タンパク質 ・ 亜鉛 ・ リンなど含有量

が 初期値より 2 〜 3倍 に増加している事がわかっています。また干すことで " 甘み ・ 風味 " も大変 強くなるため

乾燥させて 長期保存する為、という 目的以外にも 大きなメリットがあるようです。 甘みは豊富な グリコーゲン によるもの。

タンパク質と 一口に言っても 色々ですが 主に コハク酸 ・ グルタミン酸 ・ イノシン酸 ・ グリシン ・ タウリン ・ アラニン など

旨み成分が 詰まっている為、これらが 2 〜 3倍 に 増えた 干貝柱が、より美味しいというのは 納得が出来る話ですね。


【 絶大なタウリンの効能 】

「コハク酸」 の更新時は 肝機能回復について大きく着目していました。 上記メリットの項目からいって 当然ではありますが

干貝柱にも 肝機能を 回復する効果は 非常に高くあります。 サイズはさておき 干貝柱を 2 〜 3粒 摂取することにより

肝機能低下時に 薦められる シジミ汁 なんと 10杯分の 回復力があるとの事です。

タウリンが豊富なことから 肝臓のダメージを回復させ 肝細胞の再生を促してくれるというのが シジミ汁10杯分 の効能。

生食でも 高い効果があるとされているにも 関わらず、ここでも " 太陽光で干す " ことによる メリットが 出ていますね。

 また、それ以外にも 漢方的な 見地では 視神経の機能改善にも 役立つとされています。ここでも タウリンが 大活躍。

低下した 視神経の機能を回復 ・ 向上させる 働きがあります。 昨今パソコンを扱う 業務に就く人は 増加している上、

他にも 映像コンテンツ や ゲーム等 パソコン使用時間は 長くなりがち。結果、視神経の疲労回復が 追いつかず 眩暈や

頭痛、加齢からくる 水晶体の濁り等、眼病に 繋がりやすい現状がありますが 食を通して 予防出来るのは 嬉しい事です。

もう1つの 着目点は 血圧を下げる働きがあるという点。生活習慣病の改善のため 食生活に 上手く 取入れたいものです。



 Memo 内に " 帆立貝イロイロ " という 過去の 更新情報があります。

 帆立貝の 栄養素について ここで 詳しく触れています。 今回はタウリンの効能について着目していますが

 興味がある方は併せて参照していただけると良いかと思います。



【 保存方法 】

何しろ 高いです・・ なので 購入して 一回で 使い切ってしまうことは 少ないと思います。

頂き物であったり、あるいは 清水の舞台から 飛び降りる覚悟で 大量購入した場合なども 保存には 気をつけたいところ。

小売店で購入した場合は 大抵は袋の裏面に 賞味期限などが 記載されていると思います。それは 常温だった場合のもの。

常温で 早いうちに 使い切るのが一番いいですが 「保存するため」 という意味でも 乾物ですし、折角の 高級食材なのに

慌てて食べるなど、なんて勿体無い! 大切にしまっておきたい(笑) そんな 気持ちに 駆られることも 多々あります。

乾物ということから 管理する上では 不思議な安心感?により、扱いが おざなりになりがちですが大変、湿度を 嫌います。

保存環境として 風通しが良く 乾燥した場所がいいですが 湿度大国日本での 長期常温保存は 難題ともいえます。

確実な方法としては 購入し 短期間で使い切れるなら 冷蔵、大量に購入し 長期戦で行くなら 冷凍保存が ベターです。

冷蔵 ・ 冷凍 どちらにしろ 保存容器 ・ 袋の口を キチンと閉じておく事が必須。 これは、どの干貝にもいえることです。


【 アウト?セーフ? 】

常温で 長期放置してしまった干貝柱などの 処分目安ですが 表面に アオカビの付着があったら 処分した方がいいでしょう。

表面が 白っぽくなったものについては 旨み成分である アミノ酸が 浮き出たものなので 心配ないですが 保存環境により

気になるようであれば 食べるのを やめたほうがいいでしょう、近所の乾物屋さんに 相談するのも 良いかもしれません。

逆に言えば 冷凍ものについては、アオカビがつかなければ、いつまで という期限もないといえるものの 長期冷凍となると

冷凍焼けを起こす 可能性もあるので 大きな目安としては 一年強くらいまでが 味を落とさずに 美味しい期間のようです。

調理については 酒を使用することで 旨みが増すので 酒を使う 調理法が お勧めかも知れませんね。

( 上記項目については、いくつかの 小売店にて 確認済み )


  素敵貝パワー " 歯 " 編

このサイトは 「 貝殻系 」 という事で 標本貝その他、色々 身近な情報を

見つけ次第 更新していますが、貝殻には ホント凄いパワーが ありますね。

前回、ホッキ貝を中心に 素敵貝パワァ " 万能 " 編 を更新したけれど

今回は ホタテ殻 を主とした 薬用ハミガキ シェルピカ を発見しました!

詳しい成分等は 公式サイトを 掲載するので 興味のある方は 参照して

ほしいですが、よくよく考えると 食べ終わった後の 二枚貝の殻って 廃棄

するだけで 本当に 勿体無いですね。再利用を 出来るならしたいですが

個人では植木鉢に乗せるだけ(笑)や、一歩進んで クラフト材料 にする

のが 関の山。けど、こうして 薬用 なんて称号までついて 再利用できるって

凄いと シミジミ思います。 同様に アパタイトを使用して 美白効果を 謳う

他社製品より良い、なんて レビューも 個人差があるとはいえ見かけます。もっと沢山の貝殻 使用製品が 出来たら楽しい

ですね。使用感は 後日 追記予定です。 以下、公式サイトです。ハミガキ粉以外もあります。


公式サイト →  HOKUEI


  家紋2

前回、貝の家紋については 僅かに掲載しましたが 他に変わったのないかな? と 探したら 出てくる 出てくる、ザクザクと(笑)

その中でも 蛤系が多数を 占めるようです。この家紋を 使っている人って 本当にいるのかな?と 首を傾げつつも 面白いので

今回も 色々と掲載することにしました。 海系らしく 海草が入っているものもあったり 蝶モチーフになってたり、ほんと面白い。


左 / 蛤蝶

中 / 変わり三つ蛤

右 / 蛤


左 / 蛤に海草

中 / 五つ重ね蛤

右 / 三つ蛤に海草


左 / 糸輪に三つ尻合わせ蛤

中 / 糸輪に三つ頭合わせ蛤

右 / つなぎ蛤



なんでしょう、このモチーフ性・・(笑) 蛤で 蝶作ってみたり 数珠繋ぎにしてみたり、裏表で表現を変えてみたり 重ねてみたり・・

ちょっとした違いを 楽しんでいるのか、はたまた 我こそは 一味違う家紋にしてやろう、ということなのか。とにかく色々とあります。



左 / 二つ板屋貝

中 / 三つ板屋貝

右 / 変わり三つ板屋貝


板屋貝 続いては・・ 前回、戦国時代の兜にしか見えなかった 板屋貝 ですが コチラもまた 色々と アレンジ版が

出てきました。が、いつ見ても 二枚貝には見えず。それらが 複数組み合わさって モチーフ化されてしまう

と 二枚貝というより、ただの文様にしか見えず・・貝という概念を 外れている気すらします、微妙。


左 / 丸に二つ貝

中 / 違い貝

右 / 兜貝


三つ貝 こちらは、ただの 貝 という分類になるんだけど 前回 更新時に 掲示したのは 三つ貝 です (右図)。

巻貝であることは十分わかるし 法螺貝みたいだなぁ・・なんて思っていたんですが 法螺貝家紋は別に

ちゃんとありました。となると 微妙な くねり加減が イモムシのようにも 見え始め・・ やはり微妙(笑)

兜貝については ウニの殻のようにも、上生菓子 或いは 桃山 ( 黄身餡の饅頭 ) のようにも見えます。



で、法螺貝家紋は、どんなものだろう・・ と見てみると。大きくしなければ 何だか 良く わからないような

非常に 細かい家紋で 正直、何故 こんな家紋を作ったんだろう。と 思えるほどに 点画みたいな一品・・

今は デジタル化して 処理するのも 簡単な時代になりましたが 当時の環境を考えれば、この家紋を

何かの調度品に 入れようとしたら、さぞ 骨が折れたことだろう、と シミジミ 思いました(笑)



自らの家系、血統、家柄、地位を 表すために 用いられてきた家紋ですが 植物紋は、たまにどこかのお宅に お邪魔した時に

使用してるのを 見かけたりしますが 動物紋などは 雑貨などにデザインとして 使用されているもの以外、殆ど 見かけません。

貝の家紋を 使っている お宅は、どんな家系の人々なのか、ちょっとだけ気になります。他にもまだあるのかなぁ・・(気になる)


  素敵貝パワー " 歯 " 編 追記

先日 購入していた シェルピカ、いよいよ使用開始です。詳細な 使用感を

お伝えしたいと思います。 各メーカーから 発売されている 歯磨粉に 比べ

柔らかな クリーム状で、ゆるゆるとした 質感です。味は 強い刺激もなく

香料がないので サッパリとしている感じです。また、泡立ちが あまりないので

口に 力を入れずに 磨いていると、口の端から、つるーっと 流れてきてしまい

服を汚す為、そこは気を付けたい点です。思いの他 水っぽい使用感です。

恐らく 慣れると 良い感じです。気になる ホワイトニング効果については

ありがちながら 相当期間、使用しないと 実感には、至らなそうな感じです。

 ただし、泡立つ歯磨き粉の場合だと、まだ 磨きが 甘いのに 爽快感と泡に

騙され 磨いた気になって 口を漱いでしまう、磨き足りない事態に 陥るため

水っぽい方が、しっかりと ブラッシング出来る点は、口腔内の健康上は 良い事かもしれません。それにしても 自然の成分で

ましてや 捨てられてしまうだけの ホタテ貝の殻を使い、これだけの 歯磨き粉が 出来るというのは 凄いことです。


公式サイト →  HOKUEI


  ワシントン条約

ワシントン条約の名前を ご存知の方も 多くいらっしゃると思います。西暦 1973年

絶滅の恐れのある 野生動植物の種の 国際取引に 関する条約

が制定され 商用の乱獲等から 絶滅危惧種に 認定されている動植物を守る為に

この条約が 誕生しました。条約の附属書 T、U、Vに区分され、この附属書ごと

に 輸入規制の内容が 定められているので 人間の身勝手の末に 絶滅などという

悲しい結末を 免れることが 出来るのは 素晴らしいことですね。

そんなワシントン条約、色々な動植物がリストされている中で 貝類も 何種類かが

入っています。右図の ミドリパプア や オオシャコガイ、また パールの更新をした際に

取り上げた コンクパール の 母貝となる ピンクガイ も 指定されている一種です。 また、ワシントン条約に 指定されると

「え、こんな事まで?」 と 思うようなところまで 細かく管理されることになります。では ピンクガイ を例に挙げて 考えてみます。

この貝は 附属書Uに 属しています。ピンクガイの身が 食用ということは 前回の更新で 触れましたが、条約に 指定されると

肉や、それらを使用した 工芸製品なども 規制対象とされます。ということは 身の中に包含される コンクパール も 当然ながら

輸出国の許可が 降りない限りは一切、取引ができないということになります。 生死に関わらず 管理されてしまうようですね。

商業目的の取引は 可能ながら 輸出国の政府管理当局が発行した、輸出許可書なしでは 取引できないよう 厳しく管理

されています。そうまでしないと 私欲のために 人間によって 乱獲されてしまうというのも 悲しい限りではありますね。


  拾った貝の標本手順

貝拾いというと、波打ち際に 打ち上げられ 殻だけになったものを拾う。というのが 大体の方が持つ イメージかと思います。

状態が 綺麗な個体もあれば 陽に晒されて 色褪せていたり、割れてしまった個体も 沢山 目にすることがあると 思いますが

拾う場所によっては 生きたもの、或いは、死んで まもなく 中身が残っているものに 出会うこともあるかもしれません。

綺麗な殻なら、持ち帰りたいと思うことでしょう。が、中身が入っていたら 当然 手入れしなければ 大変なことになります。

ということで 身入りの貝を 拾った時の 対処法を簡単にまとめてみました。 他に詳しい サイト様は 沢山あると思いますので

ここでは簡単な流れを 説明していきたいと思います。


@ 肉抜き

  まずは中身を 取り出すところから始まります。余程、珍しい貝でもなければ 生きている貝の 肉抜きをする機会など

  一般人では中々ないかと思われますが、中身が入っている貝であれば 熱湯で煮沸するか 腐敗させ 自然の成り行きに

  任せ、中の肉がなくなるのを 待ちます。 腐敗させるのが 貝殻にダメージが少ない 最善の方法と思われます。

  ( ただし 腐敗コースは 臭いが 大変きついので、耐えられない場合は 煮沸処理の方が 良いと思います )


  煮沸処理の場合は 殻の薄さにより 割れる可能性もあるため 個体により 煮沸時間の調整をしながら 処理を進めます。

  蓋付の 固体の場合は 蓋も取っておきます。 「 蓋がついている = 生貝の標本 」 ということになります。

  生貝でない限り 蓋には中々 お目にかかれません。 まして 商用に用いる際、商品価値の 高い低いが 左右されます。


  肉は加熱すれば 比較的容易に 取り出すことができます。二枚貝などの肉抜きは、その形状を見ても比較的 楽ですが

  巻貝は 殻の形状により 加熱後、肉抜き時に 身が千切れたりする事もあります。肉抜き自体、不可能な殻もあります。

  残ってしまった 肉の除去が 難しい場合は量によりますが 乾燥させてしまうか 腐敗させ 肉がなくなるのを待ちます。


A 付着物の除去

  次亜塩素酸ソーダの希釈液に 入れ 腐敗物 ・ 悪臭を除去します。 いわゆる漂白剤を使用して 綺麗にする方法です。

  煮沸し 殻から 身がなくなっても 暫くは 海産物独特の悪臭が 残ってしまうので、殻がある程度 厚いものであれば

  長くて 3日間程度 浸しておくといいかもしれません。 殻が薄いものは 漂白剤につける事すら 難しい可能性もあります。

  その際は 海水 ・ 塩水などにつけておきます。水道水では 酸化してしまい 殻に悪影響を 及ぼす可能性がある為です。

  漂白剤ほどに 臭いが取れるわけではないですが 何もせず、強い 悪臭が残ったままでいるよりは 良いと思います。


  漂白剤につけることは 殻にダメージを与える 可能性大ですが、綺麗に 保つためにしておきたい 工程のひとつです。

  また、この時に 付着物など 取れるものは ピンセットなどで 綺麗に除去します。


B 乾燥

  ここまでくれば 後は 日陰で キッチリと乾燥させるだけです。以前の更新で 触れていますが 日に晒すのは 貝殻の色が

  日焼けにより 褪せてしまう原因になりますし 傷みの原因にもなりかねませんので 風通しのよい日陰で 乾燥させます。

  早く 乾かそうと焦って 日向に置くのことは、お勧めできません。


C 標本の整理整頓

  採取場所 ・ 採取年月日 ・ 学名 ・ 和名などを 記したデータメモを 貝殻ごとに 作成します。

  初めにやっておかないと 後々データ情報が 曖昧になってしまい 追うことができなくなってしまうからです。

  個別に PP袋などに 入れておき、湿度の少ない、日陰に 保存します。


ザッとまとめると、このような手順になります。この処理をすると 付着物で見えなかった 殻の模様や艶などを 見る事が

出来て 改めて 貝殻の色彩の美しさを知ることができます。身近で 貝拾いを 楽しめる方であれば 是非 お試しください。